如月さんの指記

2月から始めた、手記ではなくて指記。スマホで書くから。

アクアマン:神話か伝説か

先日アクアマンを観てきた。

最初映画館の宣伝用パネルを見かけたときは、ディズニー作品かと思っていた。横にいた映画に明るい方の説明により、アベンジャーズの系列作品中でもバットマンの横の横の横にパッと出てきて詳細のわからない存在だったアクアマンが、満を持して映画に登場したものだと知った。明らかにカラーリングがトリトン王とアリエルのそれだと思っていた。ちなみに、アリエルというのはリトルマーメイドで有名なプリンセスだが、天使の名前でもある。ギリシャ神話ではしばしば天界戦争だとか堕天だとかという言葉が出てくるが、ガブリエル、ウリエル、ミカエルなど、それぞれ意味を持っている。エルというのは光を表す。光とはこの場合神そのものを指すので、神の使いであることを名前から知らしめているのである。ウリエルだったら力の光(神道的には武神的な意味)、ガブリエルだったら言葉の光(神の代弁者)、ミカエルだったら神の光(神の代行)といったかたちだ。ちなみにこれは中二病辞典(静岡=サイレントフォレストとか載ってる辞典、ビレッジアンドヴァンガードで買った)を元にネットで仕入れた情報なので、信憑性自体は微妙である。

神々といえば、その昔パーシージャクソンとオリュンポスの神々という映画があった。半神半人という設定はアクアマンの半アトラン人半人という設定と似たところがあったのだが、個人的な軍配は確実に、アクアマンに上がる。「パーシーアホすぎん?」と映画を観た当時の私が思ってしまったからである。

なぜそんなことを思ってしまったのかというと、半分は私自身がゲーム脳、アニメ脳だからというところもあるのだが、パーシーが海の神ポセイドンの息子であるため、水を自在に操ることができるという前提があるというにも関わらず、護身用ナイフ的にペットボトル水などを携帯していなかったことがずーっと、終始、今回アクアマンを観て思い出すほど疑問だったからだ。ある程度自分が特殊な生まれや境遇にあるのならば、警戒を怠らなと言いたいのである。

パーシーとアーサー(アクアマンの主人公)の違いは、生まれた時から能力に自覚的であったか、境遇をある程度知っていたかなど挙げられるが、1番大きいのは最初から慈善活動をしていたか、別の言い方をすれば使命のために動き始めていたかである。これはストーリーの展開を早めるために有効だ。アクアマンにはそれがあって、導入がすんなり、だった。つまりパーシーは力の目覚めが遅かったわけだが、そこは問題ではない。導入部分を遅くするのであれば、そこからの伸び率で勝負すれば爽快感やスピード感を味わえ、楽しめたのではないだろうかと私は思う。その成長率も最後だけ凝縮して、途中主人公へ共感する部分が薄れてしまったことが、あの作品での魅力の薄さに影響してしまったのではないかと考えられる。

結局のところ、私が何を言いたいのかというと、アクアマンはいい映画なので是非劇場で見てもらいたいということだ。マーベルのダーク感をあまり感じさせない、割とディズニー感のある、女の子でも楽しめそうな作品だ。